■ウィッチャー3 ワイルドハント
―全てのRPGを凌駕する。―
大口叩いて見事クソゲーオブザイヤーの大賞を獲った某RPGを連想させる
キャッチコピーですが、本作は紛れも無い傑作・・・キャッチコピーに偽りなし、
歴史に残る超大作であります!嫌な予感がした貴方!安心してくださいw
『ウィッチャー3』は、ポーランドのゲーム会社CD PROJEKT REDが開発した
シングルプレイヤー専用のダークファンタジーRPGです。海外タイトルといっても国内用
にローカライズばっちり!スパイクチュンソフトがしっかりやってくれました。
メインキャラからモブキャラまで全てのキャラに日本語吹き替えがあり、しかも声優さんが
ぴったり役に嵌っております。山路和弘さん、田中敦子さん、沢城みゆきさん等ベテラン
揃いで、主人公ゲラルトの渋くてカッコよい声には男でも惚れるんじゃないでしょうか(笑)
会話1つが長く、台詞の量が膨大なので、台本の厚さが気になりますねー。
あと、ローカライズにおいて嬉しかったのは、決定ボタンの○・×を自由に設定できるところ。
UBIのゲームなんかは×が決定ボタンになってるから慣れるまでが大変なんですよね。
▲夕焼けが綺麗。どこまでも探索できます。
▲どこを撮っても絵になりますなあ。
グラフィック、スケールは言うことなし。
広さはなんと大陸レベル!大自然の至る所が細部まで描かれています。オープンワールド
タイプにありがちなハリボテの町並みでもなく、ほとんどの建物の内部に入って物色可能
です。ストーリーに沿って進めるゲームなんで、何でもやりたい放題の自由度はあまり
無いですが、ゲラルトという主人公に成り代わり、自らが選択を下し、結末を変えてゆく、
フリーシナリオの要素はたっぷりありますね。
冒険の行く先々で色んな人と出逢い、その人々の人生を知り、問題を解決する。
時には残酷で悲しい結末になろうともそれは自分の決断。選択に悩まされる場面の多い
ことよ…。お遣いのサブクエストが少なく、サブクエスト1つを取ってもバラエティに富んで
いて、そこから話が更に展開してゆくので本当に止め時が無くって…。(嗚呼、楽しい)
なんか新しいのに懐かしいんですよね。本来のRPGの楽しさがぎゅうっと詰まってます。
▲どう答えるかは自由。嘘も方便。
アクション性はまずまず。剣と魔法を駆使する普通のアクションです。
そもそも戦闘自体多くないんですよね。雑魚敵と戦って、こつこつレベルを上げて、
スキルを習得させて…といったところに重点を置いてないのかなー。雑魚は森奥地や廃墟
に入らないと出没しないし、レベル上げに励んだ記憶が無いです。まあ、難易度を低く設定
していた(※難易度は4段階、いつでも切り替え可能)というのもありますが、適当な補助
アイテムを付け、強めの武器・防具を装備していればクリアできました。
アクションRPGは苦手だわーという人はいいかもしれませんね。
・・・・あっ、一番の強敵、段差を忘れてましたw
怖いものなしに見えるゲラルトさんでも、思わぬ段差から落ちると大ダメージを受けます。
暗い洞窟はヤバかった・・・。
ということで、基本は会話。メインクエストの進度やサブクエスト・依頼の達成具合に応じて、
自然とゲラルトのレベルも上がります。報酬もがっぽり、金も貯まりますよ。
快適性については微妙なところ。
便利な移動方法にファストトラベルがあります。これを使えば好きな場所へ瞬時に移動が
可能です。ところが、既述の通り、ウィッチャー3は大陸規模のMAP、同じ大陸内の地点
移動ならば読み込みは短めですが、移動距離が大陸から大陸となれば読み込み時間
がかなり長くなります。トイレタイムを確保できるほどにです。
無理もないよなあとは思いますが、人によってはイライラしますね・・・。
また、読み込みに伴って(?)かバグがちょいちょい発生しました。
なかでもストーリー進行に関わるバグは困りましたね。目的地にいるはずの人物がそこに
いないんですよ!!!そいつと話さなきゃ進まないじゃんか!!と。
これだけの物量を読み込むんだもんなー無理もないよなあー・・・とはいかないよ!(汗)
・・・幸いにも、自動セーブ対応で、過去のチェックポイントのデータが幾つかセーブされ
ており、それをロードし直せば、直前からやり直せるようになっていたので、進行不能を
回避できましたけども・・・・。
ロード時間とバグの2点は覚悟が必要ですねぇ。
そんな大きな短所を以てしても、ウィッチャー3はやめられませんでした。
やっぱり全てのRPGを凌駕してますからね。現時点で。
この約1か月間は、日課のように1、2時間を確保してプレイし続けてました。
総プレイ時間は優に100時間は超えています。ボリューミーですホント。
言い換えますと、社会人にとってはとっても優しくないゲームです(笑)
これで発売後もクエスト等のDLCが無料で提供され、今年の秋と来年の春に合計
30時間の大型クエストのDLCが有料で提供されるというんですから、愕然とします。
アフターサービス万全ですね。クリア後もまだまだ遊べます。
少年少女が世界救う日本のRPGもいいですが、たまにはオッサンが世界を放浪する
RPGもいいもんですね。暴力表現全開・救いようの無い話盛りだくさんの、Z指定
だからこそ実現したアダルティーなRPGはなかなか衝撃もんですよ。
個人的な話、惜しむのは前2作をプレイできなかったことでしょうか。
3部作にして最終作、過去の登場人物の関係性は外せません。本作の大筋の目的は
“ある少女を探すこと”一つで、難解なストーリーでは無くプレイする上ではそこまで
気にはなりません。ただ、ラストの展開からして、全シリーズをプレイしていれば感動
が全然違うんだろうなあと。。
しかし、ウィッチャー1はPC、ウィッチャー2はPC/Xbox360と対応機種はばらばら。
ハードルは高すぎる。リメイク・・・出して欲しいですね。
■The Witcher: Enhanced Edition (輸入版 US)(PC版)
■ウィッチャー2 (Xbox360版)
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『ウィッチャー3 ワイルドハント』 感想・レビュー
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